メロンの栄養と効能
栄養・効能のお話
まずは、カロリーのお話から。
きっと、あまりにもその美味しさのインパクトが強いからでしょう。「メロンは何々にいい」という効能や栄養面の話題を、他のフルーツよりも耳にしない気がしませんか?
でも、メロンにはさまざまな栄養と効能が秘められているんですよ。そして、意外かもしれませんがメロンは、かなりの低カロリーなんです!
「あんなに濃厚な甘さなのに?」という声も聞こえてきそうですが。栽培方法の違いによらず、メロンのカロリーは大体100gあたり42kcal。フルーツの中でも低カロリーな部類にカテゴライズされているんです。
メロンは想像以上にヘルシーなフルーツなのです。水分量もとても多く、ダイエットの味方にもなってくれます。
たっぷりのカリウムに要注目。そのほかβカロテン、
マグネシウム、葉酸、ビタミンCなど幅広い栄養素。
メロンの栄養について知るときに、注目なのはカリウムの豊かさです。可食部100gあたりのカリウム含有量は約350mg。これってアボガドや栗やドリアンについで、バナナと肩を並べる多さなんですよ。
カリウムはヒトの生命維持機能に不可欠な栄養素。その含有量がフルーツの中でもトップクラスなことは、ぜひ知っておきたいポイントですね。
さらに、カリウムの他にもβカロテン、マグネシウム、葉酸、ビタミンCなど多彩な栄養素を含んでいます。それらの摂取によって期待できる効能について、各々の栄養素ごとに簡単に見ていきましょう。
カリウムのチカラ
カリウムは利尿作用を促進し、高血圧の原因にもなる余分なナトリウムの排出を促してくれます。ですから生活習慣病の予防や、むくみの解消などに効果が期待できます。
また、夏場は特にカリウムが不足しがち。メロンで補うことで、熱中症の予防になります。筋肉の動きをスムーズにする効果も期待できますよ。
水分量がたっぷりで、吸収率とエネルギー効率のよい糖を含んでいるメロンは、そもそも夏の体力減退時や運動の際などのエネルギー補給を助けてくれます。そこにカリウムのチカラも加わるのですから、まさに夏に良し・運動に良しの心強さです。
βカロテンのチカラ
βカロテンはたくましい抗酸化力をもつ栄養素で、ビタミンAのいわば原材料。体内に入ると必要な分だけビタミンAに変換されます。
皮膚や粘膜の新陳代謝を高めてくれる働きがあり、免疫機能を正常に調整し、視力の維持もサポートしてくれると言われています。美肌効果や肌荒れ予防、病中病後の体力回復、疲れ目対策などへの効能が見込めますね。粘膜を丈夫にしてもくれるので、体内にウィルスが侵入するのを防ぐ効果も期待できそうです。
ちなみにβカロテンは、青肉系のメロンよりも赤肉系のほうに多く含まれているという特徴があります。
マグネシウムのチカラ
マグネシウムは、健康の維持と増進に欠かせない栄養素。体内で合成できないので、必ず摂取しなければならない必須ミネラル成分のひとつです。
酵素の活性化や血圧・体温の正常化などの働きをもち、体内のエネルギー産生に深く関わっています。摂取量が不足すると、骨粗しょう症リスクなどが高まるとも指摘されています。
骨や歯を丈夫にしてくれたり、血圧を調整してくれたり、神経の興奮を抑えてくれたり。多様な働きで私たちのチカラになってくれていますが、抗動脈硬化作用ももっているため、アンチエイジングミネラルとも言われています。
葉酸のチカラ
葉酸は、増血や発育に欠かせないビタミンB群の栄養素です。ですからもちろん貧血の予防対策などにも効果的ですが、妊娠中の方にも大切な栄養素になります。
葉酸は胎児の健全な発育をサポートする役割も担っており、胎児の細胞分裂に必要な栄養素なのです。実際「つわり中で食欲がないけどメロンなら食べたい」という方が多くいらっしゃいますが、それは自然な欲求なのですね。
葉酸の他にも必須ミネラルやビタミンが幅広く含まれているメロンは、つわり中の方でも安心して食べられるフルーツ。妊娠中の方への贈り物としてもお勧めいたします。
ビタミンCのチカラ
水溶性のため、尿などで体から失われやすく、こまめに摂取する必要があるビタミンC。さまざまな働きによって、私たちの毎日を助けてくれます。
強い抗酸化作用をもち、鉄分の吸収も促してくれるため、免疫力の向上が見込めます。コラーゲンの生成過程にも関与しているので、血管を健康にしてくれるとも言われます。動脈硬化や心疾患などの予防に効果があることも指摘されています。
美肌効果も見込めることは、よく知られている話ですね。皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ働きももっている、とてもありがたい栄養素です。