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メロン栽培の流れ

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栽培のお話

メロンの栽培方法と、メロンの生長プロセス。
このページではその2つについてお伝えします。

まずは栽培方法のお話から。
メロンの栽培には、大きく3つの方法があります。
ガラス温室栽培、ビニールハウス栽培、トンネル栽培です。

 

ガラス温室栽培とは?

温室栽培とは、

メロンは太陽の光をたくさん必要とします。そのため、採光しやすいガラスを用いた温室をつくり、細やかな環境制御をしながら育てる方法が編み出されました。それがガラス温室栽培です。
 
光の透過率に優れたガラスを、温室の屋根や側面に使用。屋根の面積も広くして、温度・水管理をこまめに行います。こうして育てられたメロンを、温室メロンと言います。日本の温室メロンといえば、なんといってもマスクメロン(=アールスメロン)。中でも静岡県のクラウンメロンは代表的な温室メロンです。
 
静岡県のガラス温室栽培は、高床式の栽培でもよく知られます。地面から離したところに隔離ベッドというプランターを作って栽培。このいわば空中栽培によって、メロンに過剰な水分や養分を吸わせないように生長を調整でき、土壌からの伝染病なども防ぎやすくなります。

ビニールハウス栽培とは?

ビニールハウス栽培とは?

ビニールハウスを建てて日光量や外気をコントロールし、最適な環境を創出して栽培する方法。それがビニールハウス栽培です。この方法で育てられたメロンを、ハウスメロンと言います。高知県、熊本県、宮崎県、茨城県などではこの栽培方法が盛んです。
 
ビニールハウス栽培の注目すべき利点は、オプション装置を追加することで、栽培環境をどんどん高めていけることでしょう。全自動で制御する環境の構築などにもアドバンテージがあるはずです。生産者のアイデアや探究心次第で、独創的なメロン栽培を実現していくことができます。
 
高知県の一果相伝は、まさしく独創的なハウス栽培から生まれる一級品のマスクメロンです。最新設備を果敢に導入して、メロンの生育に適した環境を創出。徹底したデータ管理によって珠玉を作り出しています。

トンネル栽培とは?

トンネル栽培とは?

ガラス温室やハウスなどの施設を使わずに、自然のもとで育てる露地栽培。その代表的な方法がトンネル栽培です。ビニールでトンネル状の栽培空間をつくり、その中で交配・生長・収穫までの全プロセスを行います。獣害や鳥害を防ぐのにも有効です。
 
このトンネル方式を中心とした露地栽培で育てられるメロンを、露地メロンと言います。露地メロンの魅力はやはり、大地の上で直接育つ天然性にあるでしょう。国産メロンの多くが露地栽培とビニールハウス栽培で作られていますが、自然環境にアドバンテージのある産地ほど、露地栽培の良さが発揮されるといえるかもしれません。
 
山形県の夕映えメロンも、このトンネル方式による露地栽培です。夕映えメロンが育つ山形の庄内砂丘は、メロン栽培に必要な諸条件に恵まれた絶好の環境。自然に則した栽培方法で、メロン本来の味を追求しています。
 

クラウンメロンの100日物語

メロンは、どんなストーリーで生長を遂げてゆくのでしょうか。
静岡クラウンメロンを例にとり、
網目のあるマスクメロンの一生を追いかけてみました。

 

発芽

種をまいて3~4日目発芽

土の中からニョキッと、メロンの芽が顔を出します。
さらに3~4日ほどすると、芽の茎がピンと立って、きちんとした双葉になってきますよ。

接ぎ木

種をまいて10~12日目接ぎ木

樹勢を良くするためと、病気を防ぐために、台木用の苗を同時に育ててくっつけます。
これが接木(つぎき)です。
さらに1週間から10日ほどすると、
本葉が3~5枚になります。
そうなったらまもなく定植へ移ります。

定植

種をまいて26~30日目定植

いよいよ、鉢から本式の栽培床へ移し植える定植が始まります。定植で苗を植える際は、間隔がとても大事。その後のメロンの生育に大きく関わります。支柱をしっかりと立てて、つるを誘引するようにします。

生長

種をまいて31~45日目生長

つるが伸び、葉っぱも立派になってきます。
毎日のこまめな水やりが大切です。

開花

種をまいて46~47日目開花

めばなのつぼみが顔を覗かせます。

交配

種をまいて約50日目交配

開花が始まったら、めばなに
おばなの花粉を1つ1つ付けて交配します。
みつばちを利用することもあります。

受粉

種をまいて53〜55日目受粉

交配がうまくいって受粉すると、
めばなの子房が膨らんできます。
生産者の期待感も膨らんできます。

結実→摘果

種をまいて57〜59日目結実→摘果

メロンの赤ちゃんが誕生! 感激の時です。
結実後、マスクメロンの栽培では全栄養を
ひと玉に凝縮させるために、1本の木の中で形状の良い実を1つだけ残して、
他は摘み取ってしまいます。
この摘み取りを摘果といいます。

玉つり

種をまいて65〜68日目玉つり

結実後、大きくなってきたら、
紐で上からメロンをつります。
これが玉つりです。

ひび割れの発生

種をまいて69〜70日目ひび割れの発生

玉が大きくなってくると、表皮が自然に割れて傷のようなものが出てきます。
これは果肉が果皮よりも大きく生長しようとするから。
ひび割れのような傷はその後もさらに広がり、玉全体に行き渡るようになります。

網目への変化

種をまいて75〜80日目網目への変化

自然の神秘と尊さを感じるようなステージが始まります。生長につれて発生してきたひび割れの傷が、まるでメロンが自ら治すかのように塞がれて、そこが少し盛り上がってくるのです。これがメロン特有の、あのきれいな網目模様になっていくというわけです。

網目の完成→収穫へ

種をまいて90〜100日目網目の完成→収穫へ

網目模様は約1ヵ月間で完成。ひび割れ傷の網目模様への変化には、生産者の絶え間ない努力も不可欠です。この間、灌水に細心の注意を払い、きれいな網目が出るように努めます。美しい網目が完成したら、糖度や食味など果実の熟度をみながら収穫を開始。その後、検査員がひと玉ひと玉、
慎重にチェックしてから出荷します。

※上記は標準的な一例です。地域や天候状況、そして栽培の季節によっても違いが出てまいります。
 静岡クラウンメロンは夏期で約90日、冬期で約105日が栽培期間の目安とされています。

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